今回は、三角形の角度を求める問題を解いていきたいと思います。
三角形の角度を求める問題では、対頂角・同位角・錯角の性質や二等辺三角形の性質、さらに次の性質などを使います。
三角形の内角の和は180°
上の図において
∠A,∠B,∠Cは、△ABCの内角といい、∠A+∠B+∠C=180° になります。
三角形の外角の大きさ=となり合わない2つの内角の和
上の図において、∠ACEを∠Cの外角といいます。
三角形の外角の大きさは、それととなり合わない2つの内角の和に等しく
∠ACE=∠A+∠B となります。
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三角形の角度を求める問題
ではこれらの性質を使って、三角形の角度を求める問題を解いていきたいと思います。
問題①
下の図における ∠x の大きさを求めなさい。
三角形の外角の大きさ=となり合わない2つの内角の和 であることから
x+60°=135°
x=135°-60°=75°
【別解】
∠Bの外角が135°であることから、∠B=180°-135°=45° であることがわかります。
三角形の内角の和は180°であることから
△ABCの内角の和=x+45°+60°=180°
x=180°-60°-45°=75°
答え ∠x=75°
問題②
下の図における ∠x の大きさを求めなさい。
この問題は補助線(ここでは∠Cから辺ABに向かい元々あった辺を延長させた線。わかりやすく赤で書きました)を引くことで解きやすくなります。
補助線により大きな三角形の中に3つの三角形ができたので、「三角形の内角の和は180°」、「三角形の外角の大きさ=となり合わない2つの内角の和」を使いながら、計算によりわかる部分の角度(赤で書いた角度)を次々に求めていきます。
すると、x+84°+64°=180°より
x=32°であることがわかります。
(補助線の引き方は1つとは限りません。はじめはなかなか思い浮かばなくても、様々な問題を解いていくうちにコツがつかめてくるので大丈夫です。)
答え x=32°
問題③
下の図を使い、三角形の内角の和が180°になるのはなぜなのか説明しなさい。
この問題では、錯角の性質を使います。
(錯角とは⇒ 対頂角・同位角・錯角とは? )
まず、△ABCの頂点Aを通り、辺BCに平行な線を引きます。
DEとBCが平行であることから、錯角の位置にあたる角の大きさは等しくなるので
∠DAB=∠ABC……①
∠EAC=∠ACB……②
ここで①,②より、次の式において∠ABCと∠ACBをそれぞれ∠DABと∠EACに置き換えると
△ABCの内角の和=∠BAC+∠ABC+∠ACB=∠BAC+∠DAB+∠EAC=180°
(上の図において、∠BAC+∠DAB+∠EACは直線なので180°)
よって、三角形の内角の和は180° となります。
問題④
下の図における ∠x の大きさを求めなさい。
この問題の図は、2つの二等辺三角形が繋がった形をしています。
∠x の大きさを求めるには、二等辺三角形の底角は等しいという性質と対頂角の大きさは等しいということを使って解いていきます。
問題の図の中に、左側の二等辺三角形の底角が56°と書かれているので、もう片方の底角にも56°と書き入れます。
すると三角形の内角の和は180°であることから、△EABの残りの角が68°であることがわかります。
対頂角は等しいので∠CED=68°
問題の図より二辺が等しいので△DCEも二等辺三角形とわかります。
よって底角は等しく∠DCE=68°
三角形の内角の和は180°より
∠x+68°+68°=180°
∠x=44°
答え ∠x=44°
~平行と合同~
~図形の性質~
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