今回は中2数学で学ぶ、直角三角形の合同条件について勉強したいと思います。
直角三角形とは?
三角形の3つの内角のうち、1つの内角が直角(90°)である三角形のことを直角三角形といいます。
また直角三角形において、直角に対する辺のことを斜辺(しゃへん)とよびます。
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直角三角形の合同条件
2つの直角三角形において、次の2つの条件のうちどちらかが成り立つとき、その直角三角形は合同であるといえます。
斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい
斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい
直角三角形の証明問題
では、実際に直角三角形の証明問題を解いていきたいと思います。
問題①
下の図において合同な三角形をすべて選び、その合同条件とともに答えなさい。
2つの直角三角形は、次のうちのどちらかが成り立つとき合同であるといえます。
- 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい
- 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい
〈解答〉
①と⑤…斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい。
②と④…斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。
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問題②
AB=ACである二等辺三角形ABCの頂点B、Cから辺AC、ABにそれぞれ垂線をおろしたとき、BE=CDであることを証明しなさい。
はじめに直角三角形△CBEと△BCDが合同であることを証明し、合同な図形において対応する辺の長さは等しいことから、BE=CDであることを証明します。
〈解答〉
△CBEと△BCDにおいて
二等辺三角形ABCの底角であることから∠CBE=∠BCD……①
共通な辺であることからCB=BC……②
∠CEB=∠BDC=90°……③
①~③より、直角三角形である2つの三角形において、斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいことから、△CBE≡△BCD
合同な図形において対応する辺の長さは等しいので、BE=CD(証明終)
問題③
直角二等辺三角形ABCの∠Bの二等分線が辺ACと交わる点をDとします。
点Dから辺BCにおろした垂線が辺BCと交わる点をEとするとき、AD=ECであることを証明しなさい。
〈解答〉
2つの直角三角形△DBAと△DBEにおいて
辺DBは∠Bの二等分線であることから∠DBA=∠DBE……①
辺DBは共通なのでDB=DB……②
①と②より、2つの直角三角形において斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいので△DBA≡△DBE
合同な図形において対応する辺の長さは等しいのでAD=ED……④
また、△ABCは直角二等辺三角形なので底角は等しく、∠B=∠C=45°
∠C=45°であることから、△DECにおいて内角の和から∠CDEも45° であることがわかる。
∠C=∠CDE=45°
よって2つの角が等しいので△DECも直角二等辺三角形となり、EC=ED……⑤
④と⑤より、AD=ED=EC
したがって、AD=ECである(証明終)
~「図形の性質」~
~「平行と合同」~
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