お子さんの夏休みの読書感想文の宿題は終わりましたか?
この宿題は本を選ぶところからはじまりますが、本の選び方がうまくいかないと最後まで読み切れずに途中で本を変更するということにもなり、思ったよりも時間を要してしまいます。
どんな物語かわかっていると、興味が持てそうかどうかがある程度わかるので、今回は本選びで迷っている方のために物語のあらすじ、お子さんが読むときの注意点などを紹介しようと思います。
私が初めてこの本を読んだのは小学生のときです。
冒険ものの物話だったことは覚えていますが、詳しい内容は忘れてしまったため、今もう一度読んでみようと手に取ってみました。
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十五少年漂流記のあらすじ①
1860年3月9日の夜のこと。
14歳から8歳までの少年だけを乗せた1隻の船が、真っ暗な嵐の海の中を吹き流されていました。
船の名前は、スルギ号。
100トンほどの大型ヨットでした。
メーンマストはへし折られ帆がはれる状態ではなく、残っている前のマストも今にも帆ははりさけそうな様子。
広い太平洋の海のどこを流されているのかもわからないスルギ号の中では生き残るため、少年たちが必死に風や波とたたかっていました。
船室には水が入り、残された前のマストも折れ、大波をかぶりながらも、怖がる小さな子供たちを不安にさせないよう、毅然とした態度で接する年長の少年たち。
どれくらいたったでしょう。
見習い船員のモコが、東の方角に陸を発見します。
マストのなくなったスルギ号。
少年たちは、無事にここへ上陸することは出来るのでしょうか。
そして少年たちの通うチェアマン寄宿学校のある、ニュージーランドのオークランドにいつの日か戻ることは出来るのでしょうか。
あらすじ①の続き
もう少しあらすじを知りたいという方向けに、あらすじ①の続きを少しだけ紹介しようと思います。
暗礁に乗り上げた末、大波に押し流されるようにして、モコの発見した陸にやっとの思いで上陸した少年たち。
スルギ号には、ビスケット・ハム・ソーセージ・コンビーフなど2か月分の食料がありましたが、先のことを考えるととても悠長にしてはいられないことはわかっていました。
ここは島なのか、陸なのか?
少年たち以外に誰か人は住んでいるのか?
これから迎える寒い冬に向け、やらなければいけないことは山のようにありました。
食料を節約するために魚や貝・鳥の卵を探すこと、15人分の冬服を作ること、雨風にうたれ傷んでいくスルギ号からもっと安全な場所へ移動することなど。
年長の少年たちが中心となり、冬を越すことのできる場所を探しはじめます。
そして、ついにほらあなを発見。
本格的な冬を迎える前に、15人の少年たちは荷物をまとめ移動することになりました。
登場人物など
チェアマン寄宿学校
物語に登場する少年たち(モコを除く)の通う学校で、1年生から5年生までのクラスがあり、自由な教育が行われている。
ブリアン
フランス人。弟はジャック。13歳で5年生。頭はいいが勉強家ではない。2年半前に土木技師の父親に連れられ、ニュージーランドに来た。ドニファンとは以前から仲が良くない。勇気があって人に親切なこともあり、みんなからは好かれている。
ゴードン
アメリカ人。14歳で少年たちの中では年長。生真面目で落ち着いた性格。考えがしっかりしていることもあり、みんなから尊敬されている。
アメリカのボストン生まれ。孤児になりニュージーランドの親戚に引き取られている。
ドニファン
イギリス人。13歳の5年生で大地主の子供。勉強がよくできる。気が強くブリアンとは以前から仲が良くない。
バクスター
イギリス人。13歳の5年生。父親は商人。
クロッス
イギリス人。ドニファンと同じく13歳の5年生で大地主の子供。
ウェッブ
イギリス人。12歳の4年生。成績は普通だがケンカは強い。裁判官の息子。
ウィルコックス
イギリス人。12歳で4年生。ウェッブと同じく成績は普通だがケンカは強い。裁判官の息子。
ジャック
ブリアンの弟でフランス人。クラスでもいたずら者の3年生。
ガーネット
イギリス人。12歳で3年生。父親は元海軍士官。
サービスと仲が良く、勉強は好きではない。少年たちの乗ったスルギ号は、ガーネットの父親が所有している大型ヨット。
サービス
イギリス人。12歳で3年生。 父親は農園をやっていた。
ガーネットと仲が良く、勉強は好きではない。
ジェンキンズ
イギリス人。9歳で3年生。父親はニュージーランド科学協会の会長。優等生。
アイバースン
イギリス人。9歳で2年生。牧師の息子。優等生。
ドール
イギリス人。8歳で1年生。軍人の息子。 意地っ張りな性格。
コスター
イギリス人。8歳で1年生。ドールと同じく軍人の息子。くいしんぼう。
モコ
黒人の見習い船員の少年。
ファン
ゴードンの飼っている犬。
感想
日本人の書いた物語と違い、外国の方の書いた本というのは子供たちにとっては少し読みづらいかなというのが私の感想です。
…というのも、物語に登場する人物の名前が全てカタカナ。
主要な登場人物については名前は覚えやすいですが、「これは誰だったかな?」ということもまれにありました。
少年の人数だけでも15人いるので、この本については無理もないですね。
ただ、そういったことが気になるのは物語のはじめの部分だけです。
『なぜ少年たちだけで船に乗っているんだろう?』
『この後、少年たちはどうなるんだろう?』
『少年たちは無事に家族のところへ帰ることが出来るのかな?』
物語を読み進めるにつれ、このように次から次へと疑問が湧いてくるので、先ほどのようなことは気にならなくなり物語の世界へと引き込まれていきます。
こうなるとページをめくる手も早くなり最後まで一気に読み進められるので、問題ははじめの部分ですね。
本を読むことに慣れていないお子さんの場合は、はじめの部分を試し読みしてみるといいと思います。
ポプラ社の本のカバーを見ても小学校上級からが対象年齢になっていますので、中学年以下のお子さんが読む場合も、試し読みしてみるといいでしょう。
ドキドキしたりハラハラしながら、自分も一緒に冒険をしているような気持ちになれる十五少年漂流記。
同じことが自分の身にふりかかったとき、悲観的には決してならずにこの少年たちのように協力し合い乗り越えていけるのか。
またそのために必要な、生きるための知恵や術が果たして自分にはあるだろうかと考えさせられる物語でした。
大人が読んでも面白い本です。
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