こども時間

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夏休みの自由研究は蚕の飼育に挑戦!

小学生の夏休みの宿題と言えば、理科の自由研究。

今年の自由研究のテーマはもう決まりましたか?

長い夏休みだからこそ出来る自由研究としておすすめなのは、蚕の飼育。

今回は蚕の幼虫が桑の葉を食べ繭を作り、かわいい成虫となって繭から出てくるまでの蚕の飼育方法を紹介します。

小さかった蚕の幼虫が成長し、次の代へ命を繋ぎ、そして一生を終えるまで。

お子さんと命の尊さを学ぶ機会にもなる蚕の飼育を今年は夏休みの理科の自由研究のテーマに選んでみませんか?

 

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蚕(カイコ)の飼い方

 

蚕の卵や幼虫を入手するには?

蚕を飼育する場合、まず必要になるのが蚕の卵や幼虫です。

蚕はカブトムシやカマキリなどの昆虫のように野生化しておらず自然界では見つけられないため(蚕の祖先と言われるクワゴは自然界にも存在します)、飼育する場合は養蚕農家の方にお願いして分けていただくか、またはインターネット等で販売している蚕の飼育セットを購入することになります。

蚕の飼育セットには、蚕の幼虫・蚕の餌となる人工飼料・まぶし(成虫が繭を作るときに使います)が含まれています。

蚕の餌は桑の葉ですが、自宅近くに桑の葉がない場合でも人工飼料があれば蚕を育てることが出来るので安心です。

夏休みの自由研究のテーマに蚕の飼育を選ぶ場合は、成長の過程をじっくりと観察出来るように余裕を持って早めに用意しましょう。

人工飼料のみ必要な場合は、こちらをどうぞ。

 

飼育するためのケースは?

蚕は自宅にある飼育ケースや、それがない場合はダンボールを利用して飼育します。

写真では桑の葉と蚕をそのまま飼育ケースに入れていますが、飼育ケースの中にケースの大きさに合った網を入れ、その上に桑の葉と蚕をのせると、食べ残して古くなった細かい桑の葉や糞が網の下に落ちるので、ケースを掃除するときに楽です。

蚕は基本的に餌があればケースから逃げだすことはありません。

繭を作るときに気に入った場所が見つからず、用意したまぶしの中から出てしまうことが稀にありますが、動きがそれほど早くないので気がついたときに元に戻してあげれば大丈夫です。

蚕が成長するにつれて、大きめのケースに移してあげるといいでしょう。

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(2017年7月7日に、ブログ名を『小学生の基礎からはじめる勉強法』から『こども時間』に変更しました。写真に出ているブログ名は、旧ブログ名になります。)

 

蚕の餌、桑の葉について

蚕の餌となる、桑の葉

昔、養蚕が盛んに行われていた地域では、今でも畑や川の土手などで桑の木が見つかることがあります。

桑の木は冬になると葉が落ちる落葉樹ですが、春になるとまた新しい葉が生えてきます。

初夏になると桑の木には、甘酸っぱい桑の実が赤黒く色づきます。

 

餌として与える桑の葉ですが、蚕は農薬に弱いので必ず無農薬のものを与えるようにしましょう。

桑の葉を与えた蚕は、その後人工飼料を与えても食べたがらないという話も聞きます。

人工飼料を与える場合は気をつけてください。

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蚕の先祖?クワゴ

蚕のご先祖様と言われる、クワゴ

クワゴまたはクワコと呼ばれています。

見た目は蚕よりもごつごつとしていますね。

蚕は絹糸をとる目的で長年人に飼育されてきたため成虫になっても飛ぶことは出来ませんが、クワゴは野生種なのでそのようなことはないそうです。

クワゴは主に、本州・四国・九州に分布しています。

桑の木を見つけたら、近くにクワゴがいないか探してみてはいかがでしょう。

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蚕(カイコ)の一生

孵化(ふか)

卵から生まれたばかりの蚕は、体長が3mmほどの黒い小さな幼虫です。

毛蚕(けご)と呼ばれ、生まれるとさっそく桑の葉を食べはじめます。

初めは体も小さいので1枚の葉をみんなで一緒になって食べていますが、体が大きく成長するとともに食べる量はだんだん増えていきます。

 

眠(みん)と脱皮

孵化した蚕はその後、桑の葉を食べては眠と脱皮を繰り返しながら成長していきます。

蚕は1齢幼虫→2齢幼虫→3齢幼虫→4齢幼虫→5齢幼虫→営繭(えいけん:繭を作る)→蛹化(ようか:繭の中で蛹になる)→羽化(うか:カイコガとなり繭の中から出てくる)と完全変態をしながら成長していきますが、1齢幼虫と2齢幼虫の間、2齢幼虫と3齢幼虫の間…というように、繭を作るまでの間に4回、眠と脱皮を繰り返します。

眠(みん)とは、このように頭をあげたまま動かなくなる状態。

蚕の幼虫はこの時期に脱皮の準備をしています。

足元はしっかりと吐いた糸で固定していますが、古い皮から新しい皮へと変わる大事な時期なので触らないように注意しましょう。

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蚕の体の両側にある黒い点。

これは気門(きもん)と言い、体の左側に9個、右側に9個あります。

蚕はこの気門で呼吸をしています。

体は頭部・胸部・腹部に分かれていて、腹部にある小さなしっぽのようなものは尾角(びかく)と言います。

 

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繭づくり

蚕の体も大きくなってきました。

生まれたばかりの頃は何匹もが一緒になって1枚の葉を食べていましたが、この頃になると1匹1匹の食べる量が増え、桑の葉もたくさん必要になってきます。

養蚕農家の方に以前お話を伺ったところ、5齢幼虫になる頃には毎朝軽トラックいっぱいの桑の葉を畑に取りに行くそうです。

飼っている蚕の幼虫の数が多いと、これだけ多くの桑の葉が必要になるんですね。

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5齢幼虫になり、蚕の体の色が以前よりも透き通ってきたら、いよいよ繭を作りはじめる時期も近いです。

蚕が繭を作るときに必要になるのが、まぶし。

頭を左右に揺らし、今までと違う動きをしはじめたら、まぶしの中にそっと入れてあげましょう。

 

まぶしがないときには?

まぶしは蚕が繭を作るときに入る部屋のようなもの。

養蚕農家の方が使っているものですが普通はなかなか手に入るものではないので、まぶしがないときには、トイレットペーパーの芯を使って代用することが出来ます。

蚕が糸を吐き始める時期にあわせ、使い終わったトイレットペーパーの芯を集めておくといいでしょう。

糸を吐き、繭を作りはじめる時期は蚕によって異なるので、いつもと違う様子はないか1匹ずつ注意して観察します。

 

一番上の蚕は、繭を作りはじめたばかりのもの。

吐いた糸がまだ少ないので、中の様子がわかります。

下の蚕は繭を作りはじめてから時間が経っているので、中の様子はほとんど見えません。

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蚕は頭を前後左右に振ったり、体をよじらせながら糸を吐き、繭を作っていきます。

静かにしていると、糸を吐く音が聞こえてきます。

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まぶしに入る蚕の数が増え、数が足りないときには厚めの画用紙を筒状に丸めて、端をセロハンテープでとめ、トイレットペーパーの芯の代わりに使っても大丈夫です。

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先ほども書きましたが、 頭を振りはじめてからも落ち着く場所が見つかるまではウロウロする蚕も中にはいます。

この蚕も変わった場所で繭を作りはじめてしまいました。

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繭を作っていた場所は何と、ストーブの吹き出し口。

下にあったトイレットペーパーの芯の中から抜け出し、ここまで登っていったんでしょうね。

繭を作りはじめたばかりの頃は触らないようにして、しっかりと繭が出来あがったのを確認してストーブから外してあげました。

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絹のうちわづくり

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以前、養蚕農家の方に教えていただきましたが、うちわの骨組みを用意して糸を吐き始めた蚕をそこに乗せると、絹のうちわを作ることが出来ます。

一度挑戦してみましたが、糸を吐ききった蚕は繭の中で蛹になったものと比べると弱くなってしまうことがわかり、 その後は作るのをやめました。

 

繭が完成

ようやく繭が完成。

繭と言うと白いイメージがありますが、黄色やオレンジ色など白以外の色をした繭もあります。

小さな繭から大きなものまで。

普通は繭の中には1匹ずつ蚕が入っていますが、たまに2匹が一緒になって入っていることも。

蚕の幼虫はこの繭の中で蛹(さなぎ)になり、その後、羽化(うか)し蛾となって繭の中から出てきます。

カイコガが繭の中から外へ出てくるときには、茶色の液を出し繭を溶かして出てきます。

蛾となって外へ出たカイコガは、水分も食べ物も取りません。

オスとメスは次の代へと命を繋ぎ、短い一生を終えるのです。

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蚕についてもっと知りたい 

「蚕についてもっと知りたい!」

お子さんがそう思ったとき、おすすめなのは蚕に関する博物館へ出かけること。

訪れるのが難しい場合は、蚕に関する書籍を読んでみるのもいいですね。

お子さんの知識が一気に増えると思います。

 

岡谷蚕糸博物館(シルクファクトおかや)

蚕と言うと、世界遺産に登録された群馬県富岡市にある富岡製糸場が頭に浮かびますが、富岡製糸場以外にも蚕や養蚕業の歴史について学べる施設が実はあります。

長野県岡谷市にある岡谷蚕糸博物館(シルクファクトおかや)

場所は、JR中央線岡谷駅から徒歩20分、長野自動車道岡谷ICから車で5分ほどのところにあります。

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この施設では、かつて日本で盛んだった製糸業がどのように移り変わっていったかを当時の貴重な資料を通し学ぶことが出来ます。

施設の中にあるミュージアムエリアには、イタリア・フランスから導入された洋式の製糸機械をもとに創意工夫が加えられ開発された諏訪式繰糸機をはじめ、江戸時代から昭和の時代までの製糸機械類が数多く展示されており、当時製糸業に携わるために岡谷に集まった工女さんの仕事や生活についての展示と併せて学べます。

また、このミュージアムエリア内では(株)宮坂製糸所が実稼働をしており、諏訪式繰糸機、上州式繰糸機が繭から絹糸をとる様子を間近で見ることが出来ます。

近年、絹製品の良さに注目が集まり、様々な場所で絹から作られた靴下や手袋・ストール等の製品を見かけることがありますが、繭から絹糸が作られる過程を実際に目の前で見られる機会はなかなかありません。

ぜひ時間をかけてじっくりと見学して欲しいです。

岡谷蚕糸博物館のもう1つのおすすめは、コミュニティ・ワークショップエリア。

このエリアには「カイコふれあいルーム」という養蚕のスペースがあり、ここでは蚕とふれあうことが出来ます。

また「まゆちゃん工房」では繭を使った様々な工作が出来ます。

来館した記念に自分だけのオリジナルの作品を作られてみてはいかがでしょう。

 

岡谷蚕糸博物館(シルクファクトおかや)

長野県岡谷市郷田1-4-8

📞0266-23-3489

 

蚕に関する関連書籍

蚕を飼育する過程で、蚕についてもっと知りたいというとき、参考になるのが書籍。

蚕に関する書籍は他の生きものと比べると少なめですが、何冊かおすすめのものがありますので紹介しておきます。

カイコ―まゆからまゆまで (科学のアルバム)

カイコ―まゆからまゆまで (科学のアルバム)

 
カイコの絵本 (そだててあそぼう)

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ぜんぶわかる! カイコ (しぜんのひみつ写真館)

ぜんぶわかる! カイコ (しぜんのひみつ写真館)

 
大研究カイコ図鑑 (大研究図鑑シリーズ)

大研究カイコ図鑑 (大研究図鑑シリーズ)

 

 

まとめ

昔から私たちの身の回りで衣料品や織物などに利用され、近年その良さに再び注目が集まっているシルク(絹)。

このシルクという繊維を通してみると、日本の製糸業がどのように発展しその後移りかわっていったのか…その歴史を学ぶことができます。

また蚕の飼育を通しては、わずか3mmほどの大きさだった1匹の蚕が成長し、絹糸の原料となる繭が作られ、命を繋ぐまでの過程を知ることが出来ます。

長い夏休みだからこそ出来る自由研究、蚕の飼育に今年はお子さんと一緒に挑戦してみませんか?

 

蚕 飼育セットについて詳しく見る

 

 

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