国語の勉強の中でも、漢字を覚えるのが苦手というお子さんは多いと思います。
わが家でも子供が小学生になり、勉強面ではじめに手がかかったのは漢字でした。
…というのも、小学1年生で習う漢字は80字。
それが小学2年生では160字、小学3~4年生では200字というように年々覚える漢字の数は増えていきます。
小学5年生では185字、6年生では181字と若干減りますが、それでも1年間にこれだけの数の漢字を身につけていくのは大変。
漢字はラクに覚えられるというものでもありません。
今回は、小学生のお子さんを持つ方向けに漢字の覚え方について書いていきたいと思います。
漢字学習の進め方
わが家では、新しい漢字を覚えるときには次のようにしています。
教科書・漢字ドリルで書き順・ポイントを確認しながら練習
新しく習った漢字を覚えるときには、教科書や漢字ドリル、漢字辞典などでまずは書き順を確認します。
ここで注意したいのは、教える側の私たちも一緒に書き順を確認すること。
子供の頃にしっかりと覚えたはずの書き順ですが、今改めて子供と一緒に勉強し直してみると『あれ?こんな順番だったかな?』ということがあります。
正しいと思って教えていると、実は間違っているということもありますので、まずは子供と一緒に正しい書き順を確認しましょう。
このとき、留め・はね・はらいなどの書き方のポイントも一緒に確認します。
~『耳』と『聞』の違い~
書き方の注意点を確認していて気がついたことですが、小学2年生のときにこのようなことがありました。
似たような漢字ですが突き抜けるのか、突き抜けないのか…というところで、注意が必要な漢字があったんですね。
それは『耳』という漢字と、『聞』に使われている『耳』の部分です。
『耳』の5角目は左下からやや右上に突き抜けていますが、『聞』という漢字になると門構えの中に書かれている同じ部分(13角目)は突き抜けていないんです。
漢字辞典でも確認したところ、やはり『聞』の方には突き抜けないと注意書きが書かれていました。
ちょっとしたことですが、テストのときには注意が必要な点だと思います。
どこまで覚えたか確認
漢字の書き順や書き方の注意点を確認したあとは、漢字ノートを使って覚えるまで練習をします。
漢字ノートのマスの大きさはお子さんの年齢に合わせて選んであげるといいですね。
小学校で普段使用している国語のノートや漢字ノートのマスの大きさを参考に選ぶと、お子さんの年齢に合ったものが自然に選べます。
本人が『もう大丈夫!』と思えるまで練習したら、どの程度覚えているかを確認します。
テストをするときには、いつも同じ順番で問題を出すと単調になってしまうので、順番を入れ替えて問題を出してあげるといいでしょう。
覚えられなかった漢字だけもう一度練習
先ほどのテストを何度か行って正解率を上げていきます。
テストで間違えた漢字のみ、今度は練習します。
お子さんが低学年の頃は長時間続けると飽きてしまったり、勉強自体が嫌になってしまうことがあるので、飽きているときには無理をせず時間をおいて行った方が効果的です。
そのときには出来ていても、しばらくすると忘れてしまうこともあるので、確認のためのテストは何度か行ってあげるといいでしょう。
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習った漢字は使う。使って覚える。
小学校1~2年生の頃の子供の書く文章は、大部分がひらがなで書かれています。
漢字の学習をはじめたばかりなので、知っている漢字・使える漢字の数がまだ少ないということもありますが、よく見ると習ったはずの漢字を使わずにひらがなを使って書いていることも。
ひらがなやカタカナの方が慣れているので、それらを使った方が書きやすいということもあります。
また覚えたばかりの漢字なので、どの場面で使ったらよいのかわからないということもありますね。
覚えたばかりの漢字は、使うことで忘れにくくなります。
作文を書くとき、読書感想文を書くとき、手紙を書くときなど、習った漢字を使える場面があったときには、お子さんに
『この字は漢字で書けるよ。』と教えてあげるといいでしょう。
学年が上がるごとに覚えるのが早くなる?
はじめに書いたように、学年が上がるごとに覚える漢字の数は増えていきますが、わが家の子供の様子を見ていると、覚えるまでの時間というのは小学1年生のときと比べると短くなっているように感じます。
漢字自体は複雑になっているはずなのに不思議ですよね。
…というのも、低学年の頃は覚える漢字がみな初めて見る漢字でしたが、学年が上がるにつれて新たに覚える漢字は既に習った漢字どうしの組み合わせであったり、知っている漢字のへんや囲いをちょっと変えればいいというように、一から覚えなくても良くなっていきます。
例えば『岩』なら、『山』と『石』の組み合わせ。
『案』は『安』の下に『木』を書けばいい…こんな感じになっていきます。
そんな訳で、お子さんが小学校に入ったばかりの頃には『この先大丈夫かな?』と心配される方も多い漢字の学習ですが、積み重ねていくことで覚えやすくなるという良い点もありますので安心してくださいね。
同音異義語に注意
このように、漢字を覚えるまでの時間は高学年になるほど短縮されていきますが、覚えた漢字が増えてくるとその分気をつけなくてはならないのが同音意義語です。
例えば『せいかくな文章を書く』、『私の弟は明るいせいかくです。』という文のときにはそれぞれ『性格』と『正確』のどちらを使うのか?
前後の文を読み、それに合った漢字を使えるように気をつける必要があります。
漢字を覚えるのにおすすめなのは読書
漢字を覚えるのに最適なものは何かと考えたときに、おすすめなのはやはり読書ではないでしょうか。
私も小学生の頃によく本を読んでいましたが、まだ習っていない漢字を読書を通じて覚えたものです。
読書をしているときには、正直覚えているという感覚はありません。
でも気がつくと、無意識のうちに覚えているんですね。
楽しく本を読んでいるうちに難しい漢字もなんとなく読めるようになるので、漢字が苦手というお子さんは本を読む機会を増やしてみるといいでしょう。
国語だけでなく他の教科にも関係してくる読解力をつけるうえでも、読書はおすすめです。
まとめ
今回は、漢字が苦手というお子さん向けに漢字の覚え方について書いてみました。
お子さんの学習の参考になると嬉しいです。
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漢字に興味を持つきっかけとして、例えば『魚へん』や『木へん』というように学年の枠を超え、部首ごとに漢字を覚えるのもいいと思います。
「『魚へん』なら誰にも負けない!」というような自信、こういった自信を徐々につけ、漢字に対する苦手意識を克服していくことが大切です。