5年生になりしばらくして学校に来なくなった仁菜。
副担任の先生に振られたのがショックで登校拒否になったのではないか?
幼なじみの玄太の耳にもそんな仁菜のうわさが届く頃、何も知らない仁菜は小さな段ボールを抱えて玄太の家の前に現れます。
ダンボールの中には公園で見つけたという小さな子猫。
…これがぼくとニケとの出会いでした。
今回は、2019年の第65回青少年読書感想文全国コンクール、小学校高学年の課題図書にも選ばれた読書感想文におすすめの本、『ぼくとニケ 』(片川優子 作)を紹介したいと思います。
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『ぼくとニケ』のあらすじ
「げんちゃん。」
家の前で玄太が家の鍵を探していると、声をかけてきたのは幼なじみの仁菜(にな)でした。
仁菜が抱えていたのは小さなダンボール。
その中には、薄汚れて灰色になった子猫が入っていました。
公園の端で見つけた子猫を放っておけなかったという仁菜。
でも母親が猫嫌い、しかもすでに家には犬もいる仁菜の家では飼うことが出来ず、玄太の家で飼ってもらえないかと、子猫を連れてきたのでした。
それからはじまった玄太の家族と、子猫ニケとの生活。
5年生になり学校を休むようになった仁菜も、ニケに会うため玄太の家に来るのが当たり前のようになりました。
みんなの愛情をいっぱいに受け、日々成長するニケ。
そんなある日、仁菜がいつものように玄太の家でニケと過ごしていると、突然仁菜の母親、雅さんがやってきます。
「どういうこと?」
子猫を公園で拾ったこと、自分の家では飼えないから玄太の家で飼うことになったこと、ニケに会うために玄太の家によく来ていること…すべてを母親に内緒にしていた仁菜。
いつかは言おうと思っていたものの、なかなか話すことが出来なかった玄太の母親も間に入り仁菜をかばおうとしますが…。
主な登場人物
立石 玄太(たていし げんた)
主人公の小学5年生の男の子。
仁菜(にな)
玄太と幼なじみの女の子。
5年生になりしばらくして学校に登校しなくなった。
父親と母親は赤ちゃんの頃に離婚。
看護師をしている母親と暮らしている。
雅(みやび)さん
仁菜の母親で看護師をしている。
大の猫嫌い。
真季(まき)
玄太の母親。
仁菜の母親、雅さんとは同級生。
陽向(ひなた)
玄太の弟。
ニケ
仁菜が公園で拾ってきた猫。
感想
可愛いから。
癒してくれるから。
…このような理由で犬や猫などのペットを飼いはじめる人は多いと思います。
でも実際に飼ってみるとどうでしょう?
自分に懐かなかった。
こんなに世話が大変だとは思わなかった。
このような感想を持つ方もいるのではないでしょうか?
種類や飼い方にもよりますが、犬や猫の平均寿命は14~15年とも言われています。
これは10歳のときに飼いはじめたら25歳、50歳で飼いはじめたら65歳になる頃まで、この間、毎日トイレや食事の世話、(犬の場合には)散歩をすることを意味します。
病気をしたときには病院に連れて行くこともあるかもしれません。
旅行に出かけるときには、その間ペットをどうするのかも考えなくてはいけません。
時間的にも経済的にもどのくらいの負担がかかるのかしっかり考えた上で飼うことを決めないと、「こんなはずじゃなかった。」 ということにもなりかねません。
「生きものを飼うってね、小さいときや飼い始めのものめずらしいときだけかわいがるんじゃダメなのよ。その子を一生責任もって育てられる自信がなければ、いたずらに手を出しちゃダメ。 」
「もう責任が取れない命を飼うのはやめようって決めたの。」
『ぼくとニケ』に登場する仁菜の母:雅さんの経験から来るこの言葉は、ペットを飼うということは「かわいい」だけじゃない、責任を伴うことなんだと私たちに教えてくれます。
動物を飼う前には、一度立ち止まって先のことまでよく考えてから飼って欲しい。
途中で「飼えなくなった。」と投げ出し、かわいそうな動物を増やさないで欲しい。
獣医師でもある著者の強い願いが込められているように感じました。
まとめ
今回は小学生の読書感想文におすすめの本、片川優子さんの『ぼくとニケ 』を紹介しました。
読書感想文の書き方に悩んだときに参考にしたい本。
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