今回は、中1数学「正負の数」で学ぶ加法と減法について勉強したいと思います。
加法とは?
たし算のことを加法(かほう)といいます。
また、加法を計算した答えを和(わ)といいます。
加法には、同じ符号どうしの加法(+と+、またはーとー)と異なる符号どうしの加法(+、ー、0)があります。
同じ符号どうしの加法
同じ符号どうしの加法では、絶対値の和に共通の符号をつけます。
(+28)+(+6)=+(28+6)=+34
(ー5)+(-14)=ー(5+14)=ー19
異なる符号どうしの加法
異なる符号どうしの加法では、絶対値の差に、絶対値の大きい方の符号をつけます。
(+3)+(ー4)=ー(4ー3)=ー1
(+3)と(ー4)では(ー4)の方が絶対値が大きいので、4と3の差である1に、絶対値の大きい(ー4)の符号であるーをつけます。
問題
次の計算をしましょう。
(1) (+9)+(+2) (2) (ー13)+(ー6) (3) (ー32)+(+27)
(1)と(2)は同じ符号どうしの加法なので、絶対値の和に共通の符号をつけます。
(1) (+9)+(+2)=+(9+2)=+11
(2) (ー13)+(ー6)=ー(13+6)=ー19
(3) は異なる符号どうしの加法なので、絶対値の差に、絶対値の大きい方の符号をつけます。
(ー32)と(+27)では(ー32)の方が絶対値が大きいので、32と27の差である5に、絶対値の大きい(ー32)の符号であるーをつけます。
(ー32)+(+27)=ー(32ー27)=-5
加法の計算法則
計算の順序については、小学校の算数でこれまで勉強してきました。
加法には、さらに次のような計算法則があります。
加法の交換法則
△+□=□+△
6+3=3+6 のように
加法では、計算の順番を入れかえても計算の結果は変わりません。
このような法則を加法の交換法則といいます。
加法の交換法則は、正の数だけでなく負の数の加法においても成り立ちます。
(例) 12+(ー8)=(ー8)+12
加法の結合法則
(○+△)+□=○+(△+□)
(2+5)+7=2+(5+7) のような3つ以上の数の加法においては、どの2つの数から計算しても、計算の結果は変わりません。
このような法則を、加法の結合法則といいます。
加法の結合法則は、正の数だけでなく負の数の加法についても成り立ちます。
(例) {6+(-3)}+(-2)=6+{(ー3)+(-2)}
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加法の計算法則を利用した計算
加法の交換法則や結合法則を利用すると、計算が簡単になることがあります。
問題
次の計算をしましょう。
(-3)+9+(ー4)+3+4
問題の式に出てくる(ー3)と3、(ー4)と4、これらはそれぞれ足すと0になる数です。
加法の交換法則を利用して計算の順序を入れかえ、加法の結合法則で計算のしやすい数どうしを組み合わせると、計算がぐんと簡単になります。
(-3)+9+(ー4)+3+4=(ー3)+3+(-4)+4+9={(ー3)+3} +{(ー4)+4}+9=9
減法とは?
引き算のことを減法(げんぽう)といいます。
また、加法を計算した答えを差(さ)といいます。
正の数を引く計算
(+6)ー(+15)のように正の数を引く計算では、引く数の符号を加法に直して計算をします。
「正の数を引く」=「負の数をたす」
このように加法に直してから計算をします。
(+6)ー(+15)は「正の数を引いている」ので「負の数をたす」かたちに直します。
(+15)を引く=(ー15)をたす
(+6)ー(+15)=(+6)+(ー15)=ー(15ー6)=ー9
負の数を引く計算
(ー8)ー(ー7)のように負の数を引く計算では、引く数の符号を加法に直して計算をします。
「負の数を引く」=「正の数をたす」
このように加法に直してから計算をします。
(ー8)ー(ー7)は「負の数を引いている」ので「正の数をたす」かたちに直します。
(ー7)を引く=(+7)をたす
(ー8)ー(ー7)=(ー8)+(+7)=ー(8ー7)=-1
問題
次の計算をしましょう。
(1) (+11)ー(+34) (2) (ー14)ー(ー8) (3) 0ー(ー3)
(1)は正の数を引く計算なので、引く数の符号を加法に直してから計算をします。
「正の数を引いている」ので「負の数をたす」かたちに直します。
(+11)ー(+34)=(+11)+(ー34)=ー(34ー11)=-23
(2)と(3)は負の数を引く計算なので、引く数の符号を加法に直してから計算をします。
「負の数を引いている」ので「正の数をたす」かたちに直します。
(2) (ー14)ー(ー8) =(ー14)+(+8)=ー(14ー8)=ー6
(3) 0ー(ー3)=0+(+3)=+3
~中1数学「正負の数」~
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