自分のやりたいことがわからない。
自分の好きなことがわからない。
将来何になりたいのかがわからない。
進路を決めなければならない時期に、このような悩みにぶつかり、もがいているお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、私自身のそんな経験と、その経験を通し今現在育児に活かしていることについて話をしたいと思います。
- やりたいことがわからない
- 自分の経験を子育てに活かす
- 親が自分の意見を押しつけないようにするために
- 子供が「やりたい!」と言ってきたときには
- 子供のやる気を尊重したら将来の夢も生まれてきた
- やりたいことがわからなくて悩んでいる人へ
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やりたいことがわからない
自分の好きなこと、興味のあること、将来こんな道に進んでみたいという夢、このようなものがはっきりしている人もいれば、そうでない人もいます。
やりたいことがはっきりしていると、その目標に向かってどんな勉強をしたらいいのか、どのような大学・短大・専門学校等へ進んだら良いのかがある程度決まってくるので、自分の学力をどれくらい上げる必要があるのか、それまでにどんなことを準備する必要があるのか、そのようなことも自ずとわかります。
これと比べ、やりたいことが見つからない場合は、まずどこへ向ったら良いのかがわからないので、何をしたらいいのかもわかりません。
もうずいぶん前になりますが、私もやりたいことがわからない、この先どの道を目指したらいいのかわからずに悩むそんな1人でした。
高校にいる間も、大学在籍中もどのような進路を選んでいいのか決められず、ずいぶん悩みました。
自分探しです。
漫画『ハチミツとクローバー 』の中でも同じような場面が登場していましたが、私も同じです。
勉強すること以外に、アルバイトをしたりサークルに入ったり、読書をしたり、出来るだけ人と会って会話をするように心がけ、そんな中からこの悩みを解決するきっかけを見つけ出そうと必死になっていたのを今でも覚えています。
いろいろ試してみないとわからない、そう考えたんですね。
このように自分から積極的に動くことで解決できる場合はもちろんあると思うのですが、私の場合は、簡単にはいきませんでした。
時間が経ち振り返ってみると、やりたいことがみつからないという悩みを持った原因の1つに両親との関係があります。
小さい頃からそうでしたが、自分で何かしたいと思ったときに親に相談すると決まって反対されてきたこと。
「いいよ。」と言ってもらえたことはほとんどなかったんですね。
やりたいと思ったとき、挑戦したいと思ったとき、その気になったときにダメだと反対され続けてきたことで、
「どうせ『やりたい。』って言っても反対されるから…。言っても無駄だ。」という気持ちになっていったのだと思います。
自分がどんどんなくなっていく感じとでも言うんでしょうか。
大きな反抗期もなく親の考える通りの道を進み続けてきた結果、自分に自信が持てず、やりたいこともわからない、空っぽの人間になったような気がします。
結婚し両親と離れたことで、ようやく自分の意思を尊重してあげられるようになり、このことで悩むことはなくなりましたが、もっと早くから自分の気持ちを大切にしてあげることが出来ていたなら、このように悩み続けることはなかったのかもしれません。
自分の経験を子育てに活かす
完璧な親はいません。
自分が親になった今、それはとても感じていることです。
私の両親もおそらく当時は子育てや仕事のことでいっぱいで、子供の興味や関心ごとに1つ1つ付き合っている余裕がなかったのかもしれません。
大人になり家族を持ち、自分のことだけしていれば良かったときと今とでは毎日の慌ただしさも違います。
自分も親と同じ立場になってみたことで、そういったことも想像出来るようになりました。
だからこそ、自分も子供に対し同じようなことを言ってしまうかもしれない、そんなことを思うようになりました。
子育てをするうえでこの経験を活かさなくては…同じことを自分の子供にはしないようにしたい、そう強く思うようになりました。
親が自分の意見を押しつけないようにするために
「何で言うことを聞かないの?」
子育てをしていて、子供に自分の意見を押しつけそうになることってありますね。
私はこんなとき、子供は自分とは別の人間だということを思い出すようにしています。
自分とは別の人間だと思うと、敬うことが出来ます。
意見を尊重することも出来ます。
子供を叱る時でも「この子は自分とは違う人間だ。」と思うと、感情的になることが減り、ただ怒るのではなく「どうしていけないのか。」を説明してあげることが出来ます。
同じことを言うのでも、感情的になって話したときと落ち着いて話したときとでは、子供の受け取り方も変わってくるんですね。
思春期が近づくにつれ、このことはより意識していかなくてはいけないと考えています。
先ほども書きましたが、完璧にはもちろん出来ません。
でも、思い出す努力を続けていると、少しずつですがだんだんと自然に出来るようになってきます。
親になったことで成長させてもらえていると思えることの1つです。
また子供を1人の人間として尊重するという意味で行ってきたことですが、何か決めるときには大人の意見だけでなく、子供の意見も聞くようにしています。
これはまだ子供がベビーカーに乗っていた頃の話ですが、道の分岐点に来たときに「今日はどっちに行きたい?」「こっちの道?それともあっちの道?」と毎回尋ねていたところ、まだ言葉も話せない時期でしたが、行きたい方向を指で教えてくれるようになりました。
「どう思う?」 と聞くことで、小さくても子供は子供なりに考えます。
いい意見だと感じたときにはその理由を話したり、褒めることで、認められたという自信にもなるんですね。
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子供が「やりたい!」と言ってきたときには
親になってわかりましたが、子供が「やりたい!」と言ってくることにはやるのに時間がかかったり、手間がかかったり、面倒なこともあります。
(2人とも仕事をしていて忙しかった両親がダメだと言ったのも何だかわかります。)
ただ、私のようにやりたいことがわからないという悩みは抱えて欲しくないので、子供がやる気になっているときには出来るだけつき合うようにしてきました。
例えば工作。
小学校入学前のはさみを1人で扱うにはまだ少し不安な時期に、はさみを持ってきて自分で紙を切りはじめました。
指でも切られたら大変だと思い、止めようともしましたが、危ないからこそはさみの使い方を教えるにはいい機会だと考え直しました。
いずれ学校でも使うようになる道具。
使い方によっては危険なものだという話をし、使い方の説明をしました。
はさみは1つの例ですが、家で普段から道具を使いこなしたり経験していると、学校の授業でもスムーズにいきます。
こういった経験を積み重ねていくと、学校の先生は1人1人の子供たちのことをよく見ていてくださるので、そのつもりがなくても褒められる機会というのが出てくるんですね。
書道を習っているお子さんなら字の美しさを褒められる機会、ピアノを習っているお子さんなら音楽の時間にみんなの前でピアノを弾く機会が与えられるなど。
家族以外の誰かに褒められるという経験は特別で、本当にちょっとしたことでも子供にとっては嬉しく、その分野に対する自信ややる気が生まれていくようです。
別の話になりますが、子供が生きものを飼いたいと言ってきたこともありました。
ヤモリやバッタ、スズムシなど。
蚕を飼ったこともありました。
(飼育方法についてはこちらの記事に詳しく書いています。)
数えきれないくらいの生き物を飼育しましたが、これもよく考えてみると、命の大切さを教えられる機会であるとともに、生きものの生態について興味を持ったり勉強できるいい機会なんですね。
一緒に餌を探しに出掛けたり、図鑑で飼育方法を調べたり。
飼育するのは大変なので「ダメ!」と言ってしまうことも出来ますが、これをきっかけに理科の分野に関心を持つようになったことを考えると、子供の『やりたい』という気持ちを尊重してあげることは大切だと感じています。
子供のやる気を尊重したら将来の夢も生まれてきた
小さい頃からこれらのことを続けた結果、子供には好きなこと・やりたいことがたくさん生まれてきました。
将来の夢も見えてきたようです。
やりたいことがたくさんあって1つに絞れないという、あの頃の私からすると羨ましい悩みを口にすることもあります。
やりたいことがわからなくて悩んでいる人へ
やりたいことがわからずに何を目指したらいいのかわからないという悩みはいつになったら解決するのか、正直言ってわかりません。
この状態のまま進学し就職活動の時期を迎えると、「絶対にこの会社でなくてはいけない。」という気持ちが他の学生とは異なるため温度差が生まれます。
私は結局やりたいことが見つからないまま就職活動をしたので、自分だけ他の学生よりも就職活動に対し気持ちが追いついていないのをひしひしと感じました。
ひとり取り残されたような気持ちでした。
どうしようもないことですが1つの会社を受けるにしても本気度が違うんですね。
採用されるにあたっては、もともとの能力や学力もあると思いますが、それ以外の気持ちの部分というのはやはり大きいです。
企業ではなく公務員試験を受けるにしても、勉強に対する熱の入り方が違います。
絶対にここに入りたいと考えている人たちは本気です。
そんな中、進む道を決めなくてはいけないので自信を無くすことも辛い経験をすることもあるかもしれませんが、何かをきっかけに自分のやりたいことが見えてくると信じて頑張って欲しいです。
すんなりと行くこともあれば、遠回りをすることもあります。
人間万事塞翁が馬と言う言葉にもある通り、何がいいことなのかは後になってみないとわからないということはあります。
歳を重ねてくると、悪い出来事だと思っていても後になってみればあのおかげで今に繋がっていると思えることも実際にたくさんありました。
その逆ももちろんあるので、長い目で見ることを忘れないことが大切だと思います。
進学や就職に関して言えば、やりたいことが具体的に見つからなくても、いくつかの選択肢の中から、より自分の興味に近い分野を選んでいくという方法はあります。
悩んだり迷ったりしながらもそのとき最善だと思える結論を出すことは、後々自分の貴重な経験になっていくことでしょう。
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