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読書感想文におすすめの本。恩田陸『夜のピクニック』

もう少しこのままみんなと歩いていたいな。

 

いつしか自分も高校生に戻り、北高の生徒になっていました。

恩田陸さんの著書、『夜のピクニック 』。

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今回は中学生や高校生の読書感想文の本におすすめしたい、第2回本屋大賞受賞作でもあるこの本を読んだ感想や、あらすじを紹介しようと思います。

 

 

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夜のピクニックって? 

物語の中では歩行祭と書かれている、北高の学校行事。 

全国的には強行遠足・強歩大会などと呼ばれることもあり、主に中学や高校の一部の学校で実施されている、長距離を歩く(走る)学校行事です。

夜のピクニック』に登場する北高では休憩時間・仮眠時間を取りながら、80kmの距離を夜をはさみ丸1日歩き続けます。

この年に1度行われる行事、歩行祭での1日がこの物語の中心になっています。

 

夜のピクニック』のあらすじ

1年に1度行われる、北高の歩行祭

修学旅行よりも思い出に残るという生徒もいるくらい、この高校に通う生徒たちにとっては特別な学校行事です。

甲田貴子たち3年生にとっては、この歩行祭を経験するのも今年でいよいよ最後。

最後の歩行祭の自由歩行を誰と歩くのか、誰と走るのか、誰と一緒に過ごすのか。

こういったこと1つ決めるのも、生徒たちにとっては大切な意味を持っていました。

そんな中、貴子はこの歩行祭の中で1つの賭けをします。

これまでお互いにその存在が気になりながらも、きちんと話をしたことのない同級生、西脇融。

互いに互いを意識するあまり、周りの同級生からは誤解される関係にある貴子と融。

彼とこの状態のまま高校を卒業していくのか、それとももう一歩踏み出してみるのか。

貴子は、自分で決めた賭けの結果に任せることにします。

貴子の決めた賭けとは?

そして貴子と融の関係はどうなるのでしょうか?

 

主な登場人物 

甲田貴子(こうだ たかこ)

3年7組。 西脇融とは父親が同じ異母きょうだい。

シングルマザーの母親に育てられる。

 

西脇融(にしわき とおる)

3年7組。テニス部に所属。 甲田貴子とは異母きょうだい。

父親が高校入学前に亡くなる。

歩行祭の自由歩行では3年間共に過ごしたテニス部の仲間と過ごすのか、忍と過ごすのか、迷っている。歩行祭の間に誕生日を迎える。

 

戸田忍(とだ しのぶ)

貴子、融とは同じクラス。

融とは3年になり初めて同じクラスになったが、馬が合い一緒にいることが多い。 

 

遊佐美和子(ゆさ みわこ)

老舗和菓子屋の娘。成績は優秀で国立理系のクラスでも上位にいる。

貴子とは3年になりクラスが別れたが、高校生活最後の歩行祭の自由歩行では一緒に歩くことを約束している親友。1年のときから志賀清隆とつきあっている。

 

榊安奈(さかき あんな)

帰国子女。中3から高2まで日本で過ごす。貴子と美和子と親しかったが、大学入学資格試験の準備のため現在はアメリカに在住。歩行祭に対し思い入れがある。

 

芳岡祐一(よしおか ゆういち)

天文部に所属する理系男子。貴子と親しいため、貴子とつき合っているのではと噂する同級生もいる。 

 

内堀亮子(うちぼり りょうこ)

融に思いを寄せている。

歩行祭の間に誕生日を迎える融にプレゼントを渡すらしい。

 

榊順弥(さかき じゅんや)

安奈の弟。

 

感想

夜のピクニック』は、1冊でいろいろな読み方が出来ます。

貴子や融たちと一緒に歩行祭を歩く。

貴子になった気持ちで、融になった気持ちで。

北高の生徒の1人になった気持ちで。

自分も歩行祭を一緒に経験しているような錯覚に陥ります。

ページをめくるたびに歩行祭の終わり(本の終わり)が近づいてきて、ものかなしい気持ちになりながらも、最後は北高のみんなと歩き切ったような達成感が味わえる。

年齢に関係なく誰もが高校生になれる、そんな本です。

 

このような感覚で読み進めながらも、時折、頭に浮かんでくるのは高校時代の自分の姿。

 

当時の自分なら、こんなときどうしただろう?

貴子のような考え方は出来ただろうか?

きっとこんな風に考えたのではないだろうか。

そして、今だったらきっと。

 

高校生の頃の自分と今現在の自分。

成長していないようでも、年月が経ち、考え方にも変化が出ていることに気がつきます。

あの頃は自分のことに精いっぱいで、自分が大人になるなんて全く想像できなかったけれど、時間は流れているんですね。

私は今回初めてこの本を読ませていただきましたが、『夜のピクニック』には時間を置き読み直してみる楽しみもあると感じました。

融の父親に対する気持ちに変化があらわれたように、時間をおき読み直してみると、はじめに読んだときには理解できなかった登場人物たちの気持ちにも寄り添うことが出来そうな気がします。

時折登場する貴子の母親、そして貴子や融の親友。

適度に距離を取りながら娘・貴子のことを見守る母、そして気がつかないふりをしながらも親友のことを思う、この優しい関係にも心を打たれました。

 

まとめ

いくら考えても堂々巡りで結論の出ない悩みって、ありますね。

結論を出さずにこのままにしてしまうことも出来るし、動こうと思えば動くことも出来る。

でも動くための勇気が出ない。

最終的に結論を出すのは自分ですが、そんなときに読むと少し背中を押してもらえそうな気がします。

読んだ後には、少し重荷が下りたような清々しさを感じました。

夜のピクニック (新潮文庫)

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もう一度読みたい ★★★★★ 

 

夜のピクニック』は映画にもなり、多部未華子さん・石田卓也さんなどが出演されています。

石田卓也さんは救命病棟24時(第4シリーズ)の研修医:工藤役で初めて観た俳優さんですが、そのときの少し影のある雰囲気が、『夜のピクニック』の融にも重なります。

本を読んだ後は、ぜひ映画でも味わってみたいですね。

夜のピクニック 通常版 [DVD]

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お題「読書感想文」

 

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